09年ボヤキ

沖縄の怖い都市伝説-5-

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2009年09月19日



都市伝説(としでんせつ、英: urban legend)とは、
近代あるいは現代に広がったとみられる口承の一種である。
都市型伝説(としがたでんせつ)ともいう

(ウィキペディアより)

今回は、我が家の伝承です。なので、沖縄人でも初耳な話です。
我が家限定なので、この話の取り扱いには注意して下さい。

一切の責任は持てません。



沖縄がまだ琉球と呼ばれていたころ。
薩摩から渡って来た修験者は、土地の者に
密教的な儀礼を行い、霊験を感得しようと教えを広めていた。

その彼のもとに、中部のある村に住む老人が訪ねてくる。

老人の話では、村の近くに龍神が眠る川があるという。

龍神は、虚言を振りまき人心を惑わす者へ天罰を与える。
その災難に村の者が困っているので、彼に相談しにきたのだった。

修験者は、霊と呼ばれるモノと関わりを持ったことはあるが、
龍神と呼ばれる存在の話を聞くのは初めてだった。

彼は翌日には、この老人に道案内をさせ、
龍神が眠るという川へやってきた。

老人は、明日の朝に迎えに来るとつげて村へ帰って行ったが、
修験者は、ここで一夜を過ごすことにする。

その夜、修験者は今まで聞いたこともない、
恐ろしいうめき声で目を覚ました。

人とも獣とも思える、そんな声が聞こえる。
両手で耳をふさいでも、聞こえる。

月の光でわずかに照らされる川原だったが、
まわりには誰もいないことぐらいはわかる。

試しに大声で叫んでも、誰からも返事はかえってこない。

このうめき声は徐々に大きく響くようになってくる。

あまりの苦しさで、この川原から逃げだすが、
どのぐらい走っても、同じ場所に戻ってきた。

全身から、汗が流れ出し血の気が引く恐怖を味わった時、
背中に、何かがぶつかるような衝撃をうける。

修験者が、背中を触ってみると、その手には血がついていた。
その瞬間、鈍い痛みが伝わってくる。

修験者が、恐怖のためその場にへたり込むと
さらに、背中に衝撃をうける。

生ぬるい血が、背中を流れるのを感じ取ることができた。

その時、修験者の名を呼ぶ者がいた。あの老人だった。

修験者は、助けを求めた。

老人は言った。

「この川原から抜けだすには、不快な思いをせぬよう
両耳をつぶすしかありません。なぜなら、人の戒めを無視する
あなたに、その両耳は必要がないからです」

そう言い残すと、老人は川に向って歩き出し、
煙のように消えてしまった。

修験者は、川原に落ちていた、先のとがった木の枝で、
自分の両耳をつぶすと、もといた村に逃げ帰って行った。

それから数年たった時、首里の地で処刑された
両耳が潰れた罪人の背中には、
2本の爪で裂かれた傷跡があったという。



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Posted by DJポチ at 04:19│Comments(0)09年ボヤキ
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