ベトナム戦争と米国映画
ベトナム戦争をめぐっての国内世論分裂や事実上の敗北による挫折感は既成の価値観を崩壊させ、アメリカ国内では犯罪の増加や麻薬の増加、教育の崩壊・貧困の増加などがおきた。反戦活動の高まりによる士気の低下や徴兵拒否の増加を受けて、アメリカ軍がベトナムから撤退した1973年には徴兵制が廃止された。他にも、“勝利”を獲得できなかったベトナム帰還兵への非難や中傷が社会問題化した。
その社会問題を背景とした映画が
「アメリカン・ギャングスター」であり「ノーカントリー」でもある。
戦争による損失は、命だけではない。精神的な数々の損失を国全体における損失としてきちんと表現している。
そして、この問題を世界中に知らしめた初めての映画こそ
「ランボー」だった。
その最新作「ランボー 最後の戦場」が
08年5月24日日本で公開される。
この作品にはベトナムの影はもうないそうだが、今でも戦い続ける
ランボーは米国の影なのかも知れない。
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